原発事故で怒りが爆発する福島の地元紙(福島民報と福島民友)に掲載された川柳・短歌を中心に、地元の声も紹介していきます。
今日は次の三句。
放射能 かき分けながら 飛ぶツバメ (5/19福島民友掲載)
作れない 田圃を照らす 五月晴れ (5/16福島民友掲載)
津波より 報酬の高さに びっくりし (5/16福島民報掲載)
続いて、「みんなの広場」(5/18福島民報)に掲載された高校生の声を紹介します。
奪われた生活 友と離れ離れ
私は現在、計画的避難区域に設定されている浪江町から、原発の放射能の影響で避難してきています。今回の原発事故でいろんなものをなくしました。普段何げない生活をし、毎日楽しく過ごしていたのに、全てを一瞬にして奪われたのです。友人とは、離れ離れになり、今も会えない状態が続いています。
地震の次の日の朝、避難勧告が町中に響き、みんな慌てて車の中に荷物を押し込み、目に見えない放射能におびえながら逃げてきました。今もまだ、その時に鳴っていたサイレンの音が忘れられません。なぜ、福島というだけでここまで被害を受けなくてはならないのでしょうか。
地震、津波、そして原発事故。どれだけの人が亡くなり、残された人が悲しんできたか、私には想像もつきません。また、福島というだけで、農作物が売れなくなったり、観光客が激減するなど、風評被害も深刻な問題になっています。これだけの人を苦しめ、大切な物を奪った東電には、しっかり責任を取ってもらいたいものです。