大震災から半年、被災地の現在


石巻市、南三陸町、気仙沼市（以上、宮城県）と陸前高田市（岩手県）の被災地を回ってきました。震災から半年が経ったものの、復興に向けてはまだスタートラインにも立っていない現実があります。写真は８月に撮影。


【陸前高田市、高田高校裏から高田松原海岸を見渡す（３枚の写真を合成）】











ガレキは撤去され、建物の土台もすべてなくなっていた。目の前に広がるのは荒野だけ。震災前は街があり、海岸には松林が立って海水浴場としても人気の場所だったが、松の木も１本だけ残して全て流されていた。また震災の地盤沈下によって、それまで砂浜だったところにも海が。


【南三陸町（旧・志津川町）、堤防から町役場方向（２枚の写真を合成）】












堤防や水門も津波によって破壊され、海から５キロ内陸の山の中腹までガレキの山。陸前高田市とは異なり、ガレキがまだ撤去されていない。


【石巻市（旧・雄勝町）大川小学校】













河口から３キロ以上上流の大川小学校では、１人をのぞく教員全員と子どもたちの多くが犠牲になった。北上川の堤防からあふれた水が小学校のあるくぼ地に流れ込んだ。













大川小学校のそばに架かっていた新北上大橋。10ｍ以上の高さのある橋脚も流された。海から４キロくらい離れた山のなかで被災した消防車も（南三陸町戸倉）。


【南三陸町（旧・志津川町）】



津波が直撃した公立志津川病院。病棟の３階まで波で破壊されている。海から約２キロのところにある３階建てマンションの屋上にいまも取り残されている自動車。まわりはガレキの山。


【気仙沼市の魚市場周辺】













魚市場が再開されたというニュースはあるものの、周囲はまだガレキが撤去されずに残っている。半年経っても海水が引かずに、満潮どきは浸水してしまうところも多い。


【陸前高田市、高田高校と公立高田病院】













海岸から約３キロの山のふもとにあった高田高校。校舎や体育館も津波で壊れている。海岸から約２キロのところにあった公立高田病院まで海水が残っている。高田病院も４階まで被災したとのこと。